Hey girls!調子はいかが?

ピーンポーン。


「はい。」

「あ、おはようございます、倉内です。」

「はーい、ちょっと待っててね。」

「はーい。」


晴のお母さんがでた。家の中から晴のお母さんの叫び声が聞こえる。


「晴ー!瞳ちゃん来たよー!いそぎなさーい!」


ってね。
私も晴もお母さんって元気だわ、本当に。
苦笑いしか出ない。


「瞳おはよう、ごめんねー。」

「おはよー、行こっか。」

「うん。体調どう?」

「まあなんとかって感じかなー。昨日よりはまし。瞳は?」

「私朝頭痛薬飲んでさー。でも頭痛薬って解熱鎮痛剤じゃん?そしたら妙に元気になったんだけどそれがなんか無理やり元気出してきましたー!みたいな感じでいつまで続くのやら…。一応切れた時ように同じ薬持ってきたけどね。」

「あらあら…。てことは本当は体調悪いんだね。」

「うーん、まあよくはないね。」

「そっか、いつでも言ってよ?」

「晴こそー!」

「うん、お互いね。」


学校にはすぐ着いちゃう。徒歩10分だよ。
私立高校だから大きくて校舎もきれい。


「おはようー。」


私たちは教室に入った。


「おはようー!」


みんなも挨拶を返してくれる。
先生が来るまでしばらく、みんなでおしゃべりしていた。

キーンコーンカーンコーン。
ガラガラッ。

朝のチャイムとともに、担任の田川先生が教室に入ってきた。
生徒たちはわらわらと自分の座席へ戻っていく。


「おはようございます。」

「おはようございまーす。」


先生の挨拶にみんなが口を揃えて挨拶を返す。


「昨日はお疲れ様でした。しっかり休めたかな?さて、今日は新入生テストがあります。」


そうなの。入学3日目で早速テスト。まあきっとどこの高校も似たようなものだと思うけどね。

先生が話を続ける。


「テストには全力で挑んでください。桜燐高校は進学校です。1年生だからと油断せず、テストに関わらずこれからもしっかり勉学に励んでください。」


わぁーお、さすが進学校、やっと高校入試を終えたばっかりなのにもう次の入試の話をしてる。
でもさすが桜燐高校。県内でも1、2を争う上位の偏差値の学校なんだ。


「最後に、昨日も連絡しましたが、今日はテストが終われば解散です。テストは午前中で終わるのでしっかりやってください。以上で連絡を終わります。」


田川先生は連絡だけして出ていった。


私、正直テストは不安。だって昨日全く勉強出来てないし、今日だって薬のおかげで今は元気だけど本調子ではない。
でもやるしかないね、終わったらすぐ帰れるし。頑張ろう!


だけどそう思っていた私が甘かった。
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