Hey girls!調子はいかが?

夜中の1時頃、晴ちゃんと瞳ちゃんの病室に静かに入った。

まず、晴ちゃんから軽く診る。
額に手を当ててみるとまだかなり熱が高いことがわかる。今度は聴診するために少し病衣の胸元を開く。聴診器を手で温めてから晴ちゃんに当てると、喘鳴はまだ聞こえるけど昼間に診た時に比べて落ち着いているように聞こえる。
このまま発作を起こさずに朝を迎えられるといいなぁと思いながら、晴ちゃんの病衣を直していると、瞳ちゃんのベッドの方から咳をする音が聞こえてきた。

この咳はちょっとまずい。晴ちゃんのまわりを急ピッチで整えて、晴ちゃんを起こさないように瞳ちゃんのもとへ急ぐ。
発作を起こしそうな感じ。枕元に置いてある瞳ちゃん用の吸入器を瞳ちゃんの口元に当てて、瞳ちゃんの呼吸に合わせて薬を噴射する。
軽いうちに対処出来たからか、割とすぐに咳はおさまってくれた。たまたま私が様子を診に来た時でよかった。
目を覚まさないまま発作を起こして、意識不明にっただなんてことになったら洒落にならない。
そのまま診察に移る。
額に触ってみると、かなり暑い。ちょっと危険かも。音がするからあまり使いたくないけど、体温計を使った。
40度越え。危ない。点滴で熱を下げた方が良さげだ。
ナースコールをして、点滴セットを持って来てもらった。点滴セットは一度脇によけて、先に聴診をする。少し瞳ちゃんの病衣の胸元を開き、掌で聴診器を温めて、瞳ちゃんに当てる。さっき発作を起こしかけたからか、喘鳴は酷い。聴診器をつけなくてもヒューヒューと苦しそうな呼吸音が聞こえてくる。
さっきナースコールした時に喘息の発作止めの点滴も持って来てもらって正解だった。

瞳ちゃんの病衣を静かにテキパキと整えて、点滴の準備をする。

寝ている間にやってしまうのがとりあえず今の瞳ちゃんには1番いいだろう。心の方はなんの解決にも繋がらないが。瞳ちゃんの精神的な負担を考えて、針は留置針を使おうと思う。この調子なら明日1日で点滴で薬入れなきゃいけなくなる場合があるかもしれないし。

なんとかルートを確保して瞳ちゃんに点滴を繋げた。喘息の発作止めと解熱剤を同時に投与して、針がずれないように処置もした。
朝5時ぐらいには点滴も終わるだろう。

また一時間後ぐらいに様子を見に来よう。
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