Hey girls!調子はいかが?
「抑制ベルトを。」
「はい。」
先生たちがそう会話をしたあと私はベルトでベッドに固定された。手足とお腹にベルトが巻かれ、何も抵抗出来なくなった。
「いやだ!離して!」
泣き叫んでも問答無用で固定され、先生の魔の手が伸びてきた。
勝手にパジャマを開けられ、聴診器を当てられた。
泣いて叫んでとにかく抵抗したけど無駄だった。体をひねろうにもお腹周りも抑制されてるから動けない。
そもそも調子が悪いのにプラスして全力で泣き叫んだからか、喘息の発作が出てきた。動けなくてとても苦しかった。息が出来なかった。本当に死んだかとさえ思った。
「ネブライザーもってきて!それから発作止めも!早く!」
先生が指示を出しているのがなんとなく聞こえたけど、私はそのまま意識を失ってしまった。
その後しばらくして目を覚ましたけど体はベッドにベルトで固定されたまま、酸素マスクと心電図が装着されていた。
とても悔しかった。何も抵抗出来なくて辛かった。
また涙が出てくる。必死で泣くまいとしたけど、無理だった。
ヒューヒューと喉がなる。再び発作が出た。
意地でも自分で止めてやる。そう思って苦しい中根性で深呼吸した。
数分後、何とか治まってくれたものの発作が起きると体力を激しく消耗してしまう。そのまま、また泥のように眠ってしまった。
その日の夜。
胸の辺りに違和感を感じて私はやっと目を覚ました。
覚醒しない頭のままめを覚ますと先生が聴診していた。
「音が悪い。」
「…。」
「発作が起きたらナースコールしなさい。」
私は顔を背けた。
相変わらずベルトと酸素マスクはされたまま。心電図だけでもはずされていたのが救いだ。
「発作はでましたか?」
「…。」
無言を貫き通す。
先生は何かメモに書き込んでいるみたい。
「ベルトは外します。ただし、また暴れるようなら付けるのでそのつもりで。」
ベルトは無事に外れた。よかった。これはなかなか惨めだった。
「今日はまだ何も食べていませんね。夜ご飯の時間も過ぎてしまいました。なので栄養点滴をしてあります。まだ熱が高いのでしっかり休んでください。」
「…。」
「ではおやすみなさい。」
この間、私はずっと無言。
この先生に対して無視を決め込むことを決意した。