Hey girls!調子はいかが?
コンコンッ。田川先生の視線にボロを出しそうになってきたとき、ノックの音が教室に響いた。
「失礼します。
今から1組の皆さんには内科検診を受けて貰います。男子出席番号順、女子出席番号順にそれぞれ並んで、私に着いてきてください。」
うぅぅ。あの人が保健室の先生なんだろうな。
はぁ。
諦めの境地で列に並び、先生に着いていく。行き先は保健室だろうか。
ちらっと晴を見ても私と同じような心情なんだろうなということが容易に読み取れる。
保健室の前に着くと、さっきの保健室の先生が再び説明を始めた。
「まず内科検診です。男子は右の部屋、女子は左の部屋にはいって、中の先生の指示に従ってください。
内科検診が終わったらこの廊下の突き当たりの階段を登り、男子は図書室、女子は会議室に静かに入って、中の先生の指示に従ってください。」
左の部屋から女の人が出てくる。
「女子、まえから5人入ってください。1人終わったら次の人が順次入ってきてね。」
私は前から7人目。もうすでに緊張がピークに達している。
一生順番なんて来なくていい、本当に嫌だ…!
目に涙が溜まってくる。でもこんな所で泣けないから必死で我慢してたらなんとか引いてくれた。
だけど、息苦しさはさっきより増した気がする。
部屋から2人でてきた。私の番だ…。
震える足を無理やり動かして何とか部屋に入ると、先生に紙を見せられた。
そこには、
自分の出席番号、名前、お願いしますの3つを言うこと。最後にありがとうございました、を忘れないこと。
また、ズボンに入れている衣類は全て出して、下着はホックを外しておくこと。
と書いてある。
震える手で言われた通りにした。もう自分が何を考えているかすらわからない。
「手を出してください。」
突然そう言われた。突然ではないが、前の子の様子を見ていなかったので私にとっては突然のことに等しかった。
手を出したら手首を掴まれる。
緊張はマックスで落ち着かない。
「大丈夫?脈、とてもはやいよ。それに顔色も悪いね。」
「だ、大丈夫です、ちょっと緊張してて…。
それにちょっと疲れてるだけです…。」
消え入りそうな声で答える。
「そう?ならいいけれど…。」
幸い看護師さんも田川先生同様にこれ以上詮索してはこなかった。
そうこうしている時間に前の子は無事に検診を終え、私の順番がまわってきた。