Hey girls!調子はいかが?
がらがらっと音がしてドアが開いた。
「おっはよー!」
「おはようございます。」
琴美先生、朝から元気です。
「あれ、瞳ちゃんは?」
私は無言で指を指す。
「…1回起きたのかな?」
結局口にものを入れてお箸を持ったまま寝ちゃった瞳はそのまま起きなくて、先生はちょっと絶句してる。
「起きないと思ったら突然起きてご飯食べだして、ふと見たらあれでした。」
「ほんと、瞳ちゃんは朝が弱いのねぇ…。」
「そうみたい…。」
琴美先生はとりあえず立ち尽くしてるし、今朝は一緒に来た白井さんは瞳を起こそうと奮闘している。
「というかここまで来ると最早病的?瞳ちゃん、ODかもしれないね。」
「OD?」
「起立性調節障害って言って、朝が極端に弱くて血圧も低いし、状況が悪いと不登校になっちゃうような病気。見た目元気だし、気づいてくれない大人は多いんだけどね…。午前中は怠そうだけど午後になると元気になってくるっていう特徴もあるよ。」
「なるほど…。」
「ちょっと検査してみるか…。」
「そんなに酷いの…?」
「現段階ではわからないけど、重度でなかったとしても軽度でない可能性も高いとおもう。」
「えー、大丈夫かな…。」
「大丈夫だよー。私が責任もってやるから。心配だったら、晴ちゃん、早く治しなさい。そして立ち会いなよ。」
「たしかに、それはそうだけど…。」
「大丈夫だよ、昨日の朝より調子は良さそうだし。…あ、瞳ちゃん、やっと起きたね。」
琴美先生が私の体温と血圧を測ってる間になんとか瞳が再び目を覚ました。
「よし、ちょっと先に瞳ちゃん見てくるね。晴ちゃんもご飯食べ終わってないし、もう少し食べなさい。でも無理はしなくていいからね。」
「うん、わかった。行ってらっしゃい。」
琴美先生はヒラヒラと手を振って瞳の方へ歩いていった。
「瞳ちゃん、おはよう。」
「おはようございます、私、また寝ちゃったみたいで…。」
「そうだねぇ。ご飯を口に入れたまま寝ちゃう子、初めて見た。」
「う、言わないでください…。」
瞳、顔が真っ赤。琴美先生、笑ってる。
面白い。