Hey girls!調子はいかが?
「さて、晴ちゃん。昨日は大丈夫だった?」
「うん。」
「寝ている間に発作起こしかけたって聞いたんだけど。」
「うん、昨日はやっぱり調子良くなかったみたい。」
「そっか。全く覚えてない?」
「うん、起きたら点滴ついてて何かあったかなって思ったら、発作起こしかけたらしい。瞳が助けてくれた。」
「そっかー。瞳ちゃんに感謝だね!」
「うん。瞳と同じ部屋で本当によかった。おかげでもう熱も下がったし喘鳴もないし。」
「いやいや、熱あるからね?さっきも体感7度5分はあったからね?それから、朝は良くなってるとは言ったけど喘鳴もあったからね?」
「えー、そんなことないもん。」
「いや、そんなことあるよ。いまから熱計って診察してもいいんだよ?」
「え、やだ。」
「あ、そうだ!なんなら晴ちゃん、自分で晴ちゃんの肺の音聴いてみる?」
「やだやだ、絶対やだ。」
「そんなに嫌がらないでよ。」
琴美先生が笑いながら言ってくる。
「晴ちゃんのことだから、医者になる!って言いだすかと思ったのに。」
「え、なんでわかったの?!」
びっくりした、やっぱり琴美先生はエスパーだ。
「私、エスパーじゃないからね…。」
「…。」
「いやいや、そんな怪しい人を見る目で見ないでよ。」
「いや、怪しい目じゃなくて疑いの目だから間違えないで。」
「どっちでもいいよ、それ…。」
「だって琴美先生、なんでわかるのさ、おかしいよ。私一言も、瞳にだって言ってないのに。」
「何年晴ちゃんの主治医やってると思ってるのー。それに、私は観察力はある方だと自負してるよ!」
「たしかに、そこ気づく?!ってところ、よく見てますもんね。いつもビックリする。」
「いや、褒めてないでしょ!?」
「褒めてる褒めてるー。感動してますー。」
もうここまで来ると棒読みだ。
「もう、その言い方絶対思ってない!」
「まあまあ…。でもそれ、瞳には言わないでね。」
「うん、わかってるよ。ちなみにさ、医者になりたいって考えてるのも瞳ちゃんのため?」
「うん、そう。聞いてくれる?昨日のことにも繋がるの。」
「うん、もちろん。自分のペースでいいから。ちゃんと聞いてるから。」
「ありがとう。」
私は話し始めた。