Hey girls!調子はいかが?
身体が弱くて苦しむ瞳を見ているのが昔から苦しかったこと、その苦しい気持ちにだんだん悔しさが混じるようになってきたこと、それから瞳に何かあった時に私が瞳の力になってあげたいっていう考えに至ったこと、じゃあそのためにはどうしたらいいのかって考えた時に医者になるしかないんじゃないかと思ったことを、洗いざらい琴美先生に話した。
やっぱり途中でどうしても感情が昂って泣けてきちゃって、過呼吸になりかけながら話してたけど、琴美先生は背中をさすりながら穏やかに相槌を打ってくれて、最後まで口を挟まず聞いてくれた。
話し終わって一息つくと、琴美先生は私のことを抱きしめてくれた。
「晴ちゃん、無理はしないでね。瞳ちゃんのためってきうのはとてもよくわかるし、いい理由だと思う。でもね、もし仮に君に他にもやってみたいことや興味があることがあるなら、そっちにも目を向けてみて。晴ちゃんの選択肢はまだ沢山ある。医者になること自体はとてもいい事だと思うけど、晴ちゃんの心ともしっかり相談して。」
「琴美先生…。」
「晴ちゃんが瞳ちゃんを大切に思っているように、私にとっても君は大切だから。晴ちゃんが本当に望むように生きて欲しいから。最終的な判断はもちろん晴ちゃんがする。だけど、よく考えて。1度しかない人生、しっかりビジョンを見据えて。それでも医者になるっていうなら、心の底から応援する。」
その言葉を聞いて、せっかく1度止まった涙がまた溢れ出てきた。
「琴美先生、ありがとう…。でもね、私もしっかり考えてるよ。瞳のためって言うことももちろんある。だけどね、私は琴美先生のような人になりたい。琴美先生みたいに人を助けられるようになりたい。これも本心だよ。だから、先生がそう言うからもう一度しっかり自分と向き合ってみる。だけどね、私、それでも医者になりたいって言うと思う。」
「晴ちゃん…。」
「先生、ありがとう。これからもよろしくお願いします。」
「もちろん。だけど、医者の仕事は楽じゃない。だからきついことも沢山あると思うし、体調を崩すことももちろんあると思う。そういう時は遠慮なく頼りなさい。わかった?」
「うん。先生大好き。」
「えへへ、ありがとう。」
琴美先生は照れくさそうに笑いながら私から手を離した。