Hey girls!調子はいかが?
「あ、ちょっといいですか?」
私たちがおとなしくベッドに収まったのを確認して、琴美先生が部屋から出ていこうとしたときに珍しく瞳が琴美先生話しかけた。
「ん?どうかした?」
「いや、あの、そんなに大したことじゃないんですけど…。」
「いいよ、言ってごらん。」
「あの、楓先生は?また会えますか?」
「会える会える!楓も喜ぶよ!今日は当直明けで家にいるけど明日のお昼からはまた病院に来ていると思うよ。」
「あ、なるほど、今日はいないんですね。」
「楓に話したい事でもあるの?」
「いや、特にはないんですけど。なんとなく会いたくなっちゃって…。」
恥ずかしそうに話す瞳。相当楓先生に心を許したんだね。瞳は医者も病院も苦手なのに心を許した相手は医者だなんて珍しいこともあるものだね。
「じゃあ、明日以降楓先生に会った時に伝えておくね、瞳ちゃんが会いたがってたよーって。」
「なんか恥ずかしいです…。でもありがとうございます。」
「なんだか楓に先越されちゃったな~。」
そういって琴美先生は笑っている。
「そんなことないですよ…!」
瞳は必死に弁解している。そんな瞳と琴美先生のやり取りを見ていると私も笑えてくる。楓先生に会いたいと言ったって、瞳が琴美先生や白井さんにも心を開いているのは見ていてわかりやすいぐらいわかるのにね。
「わかった、そういうことにしておくね~。」
琴美先生が笑いながら言う。
「だからそんなことないですって!」
瞳も頑張って否定している。というかまだその会話してたの?
「ねえ琴美先生、仕事は大丈夫なの?」
「あっ。」
忘れてると思ってたんだよねぇ。声かけてみて良かった。
「あ、ごめんなさい…。」
「いやいや、忘れてた私の方が悪いから瞳ちゃんは気にしないで。」
「そうそう、瞳じゃなくて琴美先生が悪いよ~。」
ニヤっとして言ってみた。
「あー、もう晴ちゃんまでそんなこと言って!まあ正しいんだけどね~。よし、そういうことだから私は仕事に戻っても大丈夫かい?」
「はい、ありがとうございます!」
「先生仕事がんばってー。」
「Thank you, see you later, girls!」