【続】0.0000034%の奇跡
今回の出演依頼の内容は………
とある女子高生の姉の結婚式にサプライズ出演すること。
持病があり学校にあまり行けなかった姉がたまたま見た私の結婚式動画に感銘を受けてくださり、毎日のように聴いてくれていたそうで。
「生きる希望を貰った」と……
ウェディングプランナーという夢も実現させて日々奮闘されているみたいだ……
そんな彼女の結婚式で歌ってほしいとの依頼。
たくさんカバーされてる歌の中から私を見つけてくれて、人生の大切な日に私を選んでくれている奇跡。
心の底から奮い立たされる想いが私を熱くする。
泣いてる場合じゃない。
今こそ私も立ち上がらなきゃ。
「今回の件、ノーギャラでいいので是非やらせてください!!」
涙を拭った私はそう言い放っていた。
「ノーギャラなんてそんな…」
「いえ、やらせてください!!」
一度決めたらやり通す、それも私のポリシーだということ。
いや、断る理由がどこにも見当たらないだけなのだ。
少々強情で、やり通すまでは聞く耳を持たない部分も持ち合わせている私です、と自分をディスってみる。
「でもありがとうございます!いや〜来て良かった。本当に嬉しいです!」