【続】0.0000034%の奇跡
「我々も頑張って実現したいですし、決まれば極秘で職場関係者とも接触してサプライズが成功するように努めていきたいと思っています」
プロデューサーの中堂さんもスタッフさんも一同、想いはひとつ。
このサプライズを成功させること。
「槙田芹さん……出て頂きたいですよね?」
いよいよモニターが繋がる。
ヤバイ…顔が引きつる……
口から心臓飛び出そう……
「ちょっとこちらに足を運ぶのはスケジュール上厳しかったのですみません、こちらでどうでしょうか?」
ついに私のモニターにも母娘が映り、完全に繋がった。
「え?え?」と動揺を隠しきれない様子に私から手を振り話しかける。
「こんにちは〜初めまして、槙田芹です。直接会いに行けずこんな場所からすみません」
「え、本物っ!?うそ……ヤバ!」
「一応、本物です…アハハ」
「めっちゃキレイなんだけど…っ」と隣の母親に泣きながら話してる。
ここからは私が話を進める。
「今回番組宛てに送っていただいたハガキ、私も拝見させていただきました。本当にありがとうございます。というより、本当に私でいいんですか?プロではないのですごく気が退けるんですけど」
謙遜したら首を振り私がいいと言ってくれる夏美さん。