【続】0.0000034%の奇跡
「お姉ちゃんは槙田芹さんの歌声に救われたって言ってました」
幼い頃から心臓に疾患があり入退院を繰り返してきたというお姉さん。
やりたい事もずっと我慢して一時期は心を閉ざし引きこもり気味だった。
夢も希望も持てず塞ぎ込んでいた時にたまたま聴いた私の歌。
結婚式で歌っていた動画を見て衝撃が走ったと。
直感的に生きなきゃって思ったらしい。
いつか自分もこんなふうに人に感動を与えられる人間になりたいって。
それが夢に繋がった。
這い上がる力になったと……
そこから弱音を吐くことは一度もなく、ひたすら夢に邁進していく姿は母親から見ても妹さんから見ても凄まじいものだったと涙ながらに語ってくれた。
そして妹さん自身が反抗期を迎えた時。
「お姉ちゃんに向かって学校行きたくないって言っちゃったんですよ……ちょっと無神経過ぎたなって」と声を詰まらせる。
お姉さん自身、行きたくてもなかなか行けなかった学校。
友達とも遊べる機会もほとんどなかったそう。