【続】0.0000034%の奇跡
“槙田芹さんの歌声に救われました”
その声ひとつで実現した今回のステージ。
その想いが繋がって…今、私はここに居る。
それもまた、いくつもの奇跡が生み出したものなんだよね。
控室のノックが鳴り、ついにその時が来た。
スタッフさんに呼ばれ会場へと向かう。
もうすでにカメラが回っているため智くんにはアイコンタクトでお別れ。
「今、皆さん隣の部屋へ移動してもらっていてこれからビデオレターを見てもらうところです」
歩きながらスタッフさんに現状を報告してもらう。
ビデオレターの流れるプロジェクターの裏側は上から遮光の布カーテンがかかっていて、その奥にはステージがある。
この後カーテンを仕切りに披露宴出席者と私が同じ部屋に居る状況になります…!
ステージ側の扉付近で椅子に座り、同じタイミングでビデオレターをモニターで見る。
さて、どんな感じで仕上がってるのでしょうか……?
司会進行役の女性がマイクの前に立つ。
「それでは、ここでお二人へ、ある方からお祝いメッセージを頂いております。どうぞ皆さま、スクリーンにご注目ください」
披露宴ではこのような演出は予定されていなかった為、驚きを隠せない新婦の春美さん。
照明が落ちスクリーンに映し出されたのは……
白い壁をバックに立つ紺のスクラブ姿の私。