【続】0.0000034%の奇跡
自宅の駐車場に停めた後シャッターを降ろす。
軽く伸びをしてシートベルトを外そうとしたらその手を阻止されて顔が近付いてきた。
え………こんなところで!?
お家すぐそこなんですけど!?
まぁ、二人きりなのは今だけだから……?
ていうか、ちょっぴり激しめ!?
終わる気配が、ない……
少し体を押し離すとまだスイッチの入ったままの熱い眼差しに捕まってしまう。
「ダメ…まだ欲しいっ…」
どうしたの?って聞く隙も与えてもらえないほどすぐ唇は塞がれた。
こればかりは本当に不思議なもので、どんなに疲れていても智くんは私のスイッチを探し当てては押してしまう。
どんなに隠しても智くんの魔法にかかってしまうの……
もう私の方がまだ欲しくなってる……
「撮影中もずっとこうしたかった…」なんて言われたらこっちからキスしてしまうじゃない。
何度も…何度も……
「必死で抑えてるの僕だけ…?」
「ごめん……でもそれは智くんがキレイにしてくれるから…」
「いや、そうじゃなくて、カメラに向ける挑発的な瞳……あれは反則」
「えっと……してたっけ?」
「してた」
「ごめん…気をつける」