【続】0.0000034%の奇跡



ディナーが終われば繁華街へ出て普通にデートをした。
何処かへ行く目的もなくブラブラするだけのデート。
腕を組んで手当たり次第ショップへ入り買い物したり、ゲームセンターでゲームも楽しんだ。



特に変装もしない素の自分たちでデートするって前から決めていたことだから周りにバレても気にしない。
スマホで撮られたり握手を求められたりもするけど限りある時間を思いきり楽しんだ。




「槙田智也さんですよね?」
「槙田芹さんですよね?」って人が押し寄せてくる。



「写真一緒に撮ってください」は一度応じてしまうとせっかくのデートが台無しになるので「プライベートなんで勝手に撮って良いですよ?」としてある。
勝手に撮って勝手にSNSにアップしたってオールオッケー。
芸能人気取りって思われるかもしれないけど悪用だけはしないでね?


何とか人ごみをかきわけジュエリーショップへ。
中まではさすがに入って来ないからフゥ〜と一息。
適当に入ったはずなのに「じゃあお願いします」と店員さんに言う智くん。



え?え?え?
頭の中が「?」の私は呆然と立ち尽くす。
店員さんと智くんのやり取りを眺めていたら「おいで」と手招きされた。






< 149 / 182 >

この作品をシェア

pagetop