【続】0.0000034%の奇跡



「うぅ……二番目じゃダメですか?」



ひゃっ!!
何を言い出すの!?



こういう時は彼の元まで近付いて目を見て話さないと。



「そんな事言う男に成り下がっちゃダメ。いい?二度と言っちゃダメよ?あなたには私より良い人がきっと現れるから」



ニッコリ笑ってキマった……と思いきややっぱり泣いちゃうのね……
わぁ〜どうしよう…!



「すみません……泣くつもりじゃ…」



勇気振り絞って告白した相手が既婚者だったらショックだもんね……
ごめんねって謝ったら余計傷つくのかな?
だけど次の打ち合わせの時間も迫っていて、何とか切り抜けたい気持ちからそのまま後ずさりする。



「本当にありがとね?嬉しかったです、またね?」



クルリと踵を返し立ち去ろうとしたら「あの!」と再び呼び止められた。



「それじゃあ……ずっとファンで居ていいですか?」



涙目で訴える小柄な男の子。
ギュッと握った拳がわずかに震えてる。
純粋に一生懸命な学生さんに思わずキュンときた。



「こちらこそ宜しくお願いします」



有り難く頭を下げたらやっと笑顔になってくれました。
うっそ、ピュア過ぎる……
逆に心配になっちゃうよ。
悪い女には引っかからないでね?
ありがとうね……






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