天罰
東京駅近くの高級ホテルに今日は
久々に旦那と食事に来た。

恭しいスタッフに案内されエレベーターに入ると
光り輝くシャンデリアが天井に飾られていて驚いた。

芳醇な花の香りがフロアに漂い、フレンチレストランに彼と入ると
光り輝く高層ビルが見下ろせる窓際の席に案内された。

「わぁ、素敵ね。ここ!きっと部屋も綺麗なんでしょうね」
「きっとそうだろうね。」
3つ年上の彼は顔を綻ばせながら嬉しそうに答えた。

シャンパンが届くと二人は乾杯した。
「仕事お疲れ様」
「いやいや、ありがとう。そういえば桃は何かあったのか?」
「え?」
「いや、やけに最近機嫌が良いから」
「そんないつも機嫌が悪いみたいじゃない」
「ごめんごめん。最近また綺麗になってるから
浮気でもしてるんじゃないかって。」
「えーー何それ?」
「はは、冗談だよ。家からほとんど出てないみたいだしな」

そう言うと彼は軽口を止め、「で、何があったの?」と
聞いてきた。

「あ、実は来週、前の会社の人達と飲み会があって誘われたの」
「え?」
そう言うと彼は訝しがるような顔で私を見てきた。
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