天罰
まもなく電車はお台場海浜公園に到着した。
電車から降りて、改札を通り目の前の地図の前で私は立ち止まった。
辺りを見渡すけど彼らしい人は見つからなかった。

私は一旦息を吐いて心を落ち着かせると
携帯の画面を確認した。

特に彼からのメッセージが無かったので
私から「着いたよ」とメッセージを送ると程なくして
彼から「すいません、あと1,2分で着きます」と
返信が来た。

まだ着いてないんだ。
心の準備が出来ていなかったため
一瞬安心感で満たされた。
だけどすぐに緊張の波が押し寄せた。

「ここに立ってれば分かるよね・・・」
私は彼を見つけるのが怖くて
ずっと下を向いてた。

そして数分後、徐々に人が階段から降り、改札から出てくるのが見えた。

あーどうしよう。
今更引けない。
嬉しいけど怖い。

もし彼に会ってしまったら
運命が変わってしまいそうで。

そう思ってる時だった。

「桃さんですか?」
そう呼ばれて私は顔を上げた。
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