天罰
「実は最近別の男性と関係を持って・・・」
「えーーー桃ちゃんが!?それ不倫じゃん!!」
「優子ちゃん、声大きい・・・」
興奮する優子ちゃんをなだめながら
私はなるべく小声でそうなった経緯を話し始めた。
優子ちゃんは「うーん」と少し唸ると
「それって遊びってこと?」と聞いて来た。
「え?」
「だって20歳の引きこもりでしょ?しかもゲームオタクで冴えないし。
経済力もないのにまさか本気だって言わないよね?」
それを言われて少し恥ずかしくなった。軽く自慢をしていたつもりが
逆に物好きな女だと思われた気がした。
「本気よ」
「えええええ、マジ?」
だけど逆に引かれてもいいと思った。私の決心の固さを自分自身が否定したくないと思ったから。
「旦那さんがそれを知ったら離婚になるんじゃ・・・」
「なったとしても私は今の関係を終わらせる気はない」
「桃ちゃんどうかしてるんじゃないの?なんで恵まれた環境にいるのに
どうしてそんな危ないことするの?ねぇ、やめなって」
「嫌よ・・・・。彼と離れたくない・・・・」
「旦那さんよりも大事なの?」
「・・・・・」
「ねぇ、何が不満なの!?」彼女が苛立たしさを露わにしたので
私は彼女を一蹴するかのように「不満だらけよ!」と声を荒げた。
「確かにお金がある分、安心感はあるわ。でも心が満たされないのよ。
確かに蒼太さんのこと好きよ。優しいし、尊敬出来るし、こんな素敵な人二度と現れない」
「だったらなんで?」
「けど一緒にいてもドキドキしないの。心のどこかでモテる彼を信頼出来ず
私の中で気持ちが冷めちゃった。それに・・・」
「それに?」
「好きだって言う時はいつもやる前だけなの」
「つまり?」
「私を抱きたいから言ってるみたい」
「そんな訳・・・」
私は一呼吸してから「ねぇ、この世の中で金よりも愛が大事だって思ってる人っていないのかな?」と
優子ちゃんに聞くと彼女は「この世の中ね、綺麗事だけじゃ生きてけないの。旦那が安月給のせいで私も働かなきゃいけないし、子供がいる分、お金がすごくいるのよ。でも桃ちゃんはどうなの?今の旦那さんと別れてそんな若い彼と付き合ってもこうやって今みたいに贅沢な生活が出来ないんだよ。それでも良いの?」と説得力がある言葉で言い返してきた。
「愛だけで生きられれば良いのにね、この世の中。そしたら本当に愛する人と一緒になって幸せに暮らせるのに」
私は泣きそうになりながら呟くように言うと優子ちゃんは「世の中そんなに甘くないよ。そういう願望は妄想に留めておくのが一番だよ」と答えた。
「えーーー桃ちゃんが!?それ不倫じゃん!!」
「優子ちゃん、声大きい・・・」
興奮する優子ちゃんをなだめながら
私はなるべく小声でそうなった経緯を話し始めた。
優子ちゃんは「うーん」と少し唸ると
「それって遊びってこと?」と聞いて来た。
「え?」
「だって20歳の引きこもりでしょ?しかもゲームオタクで冴えないし。
経済力もないのにまさか本気だって言わないよね?」
それを言われて少し恥ずかしくなった。軽く自慢をしていたつもりが
逆に物好きな女だと思われた気がした。
「本気よ」
「えええええ、マジ?」
だけど逆に引かれてもいいと思った。私の決心の固さを自分自身が否定したくないと思ったから。
「旦那さんがそれを知ったら離婚になるんじゃ・・・」
「なったとしても私は今の関係を終わらせる気はない」
「桃ちゃんどうかしてるんじゃないの?なんで恵まれた環境にいるのに
どうしてそんな危ないことするの?ねぇ、やめなって」
「嫌よ・・・・。彼と離れたくない・・・・」
「旦那さんよりも大事なの?」
「・・・・・」
「ねぇ、何が不満なの!?」彼女が苛立たしさを露わにしたので
私は彼女を一蹴するかのように「不満だらけよ!」と声を荒げた。
「確かにお金がある分、安心感はあるわ。でも心が満たされないのよ。
確かに蒼太さんのこと好きよ。優しいし、尊敬出来るし、こんな素敵な人二度と現れない」
「だったらなんで?」
「けど一緒にいてもドキドキしないの。心のどこかでモテる彼を信頼出来ず
私の中で気持ちが冷めちゃった。それに・・・」
「それに?」
「好きだって言う時はいつもやる前だけなの」
「つまり?」
「私を抱きたいから言ってるみたい」
「そんな訳・・・」
私は一呼吸してから「ねぇ、この世の中で金よりも愛が大事だって思ってる人っていないのかな?」と
優子ちゃんに聞くと彼女は「この世の中ね、綺麗事だけじゃ生きてけないの。旦那が安月給のせいで私も働かなきゃいけないし、子供がいる分、お金がすごくいるのよ。でも桃ちゃんはどうなの?今の旦那さんと別れてそんな若い彼と付き合ってもこうやって今みたいに贅沢な生活が出来ないんだよ。それでも良いの?」と説得力がある言葉で言い返してきた。
「愛だけで生きられれば良いのにね、この世の中。そしたら本当に愛する人と一緒になって幸せに暮らせるのに」
私は泣きそうになりながら呟くように言うと優子ちゃんは「世の中そんなに甘くないよ。そういう願望は妄想に留めておくのが一番だよ」と答えた。