漢江のほとりで待ってる

由弦と別れたあと電車の中、珉珠の心に由弦の言葉が落ちて来た。

「珉珠さん、好きだ!なんてな!?でも今言った言葉嘘じゃないから。なんなら~時折思い出して?オレのこと」

「オレは諦めませんから!」

断ったものの、なぜか気になる。恋愛という恋愛もして来なかったから、まして年下の男性から言われて、少し舞い上がってるだけ!

と珉珠は思い直した。

「はぁ~」溜息をつく珉珠。

一方由弦は、はっきりと「受け入れられない。あなたを弟にしか思えない。ごめんなさい」珉珠に言われて、立ち直れなかった。

「そんなすぐに気持ち切り替えられないよ……運命的だと思ったんだけど。ホントにそう簡単にあなたへの気持ち止められないよ、珉珠さん」そう思いながら、どのようにして帰ったか記憶がないまま自分のマンションに辿り着いた。


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