漢江のほとりで待ってる
次の日出社して来た由弦、仲里を見つけるなり、
「おはようございます!昨日は申し訳ない!勝手に酔い潰れて!」
「おはようございます。ほんとですよ!甲斐さんと二人で、高柳さん抱えて、重かった~でも大丈夫ですか?」
「大丈夫!ホントごめん!この埋め合わせは必ずするから!……さて、ミーティング始めますか?」
バツ悪げに由弦は言った。
「はい。もうみんな集まってると思いますよ?」
立案が煮詰まって、制作チームがミーティングルームに集まった。
プレゼンに向けて最終確認へ。
そして本番さながらのプレゼンの予行演習を繰り返した。
その頃、本社では珉珠は副社長室前の待機室でスケジュール確認をしていた。
作業しながら、「最近、専務の顔を見ないわね~いつもなら会いに来てくれたりするのに……きっと忙しいんだろうな~。ううん、自分が断っておいて、身勝手な思いよね?会えないと淋しいだなんて……」そんなことを思い始める珉珠。
どうしてか、由弦に会いたい気持ちに駆られた。
そこへ慶太が出て来て、
「B.A.Bに由弦の激励がてら、本番さながらプレゼンを拝見させてもらおうと思う。君も一緒に来たまえ」
「はい。副社長」
―――― 嘘!何か願いが届いたみたい!
珉珠は内心喜んでいた。