漢江のほとりで待ってる
副社長室に呼ばれた由弦。
「よくやった!頑張ったな!」
「ありがとうございます」
「撮影に漕ぎつけたな!最後までしっかり頑張ってくれ!あ!今夜必ず本家に来るんだぞ!」
「うん。分かってる!」
「専務!おめでとうございます!」
笑顔で由弦に珉珠は言った。
「ありがとう!」
由弦もまた満面の笑顔で答えた。
慶太は二人を見て不思議に思う。あまり笑わない珉珠が、由弦に笑って見せた……
副社長室を出る由弦を見送る珉珠。出てから、副所長室前で珉珠を抱きしめた由弦。
「逢いたかったよ……」
「うん」
そう言ったまま強く抱き締め、なかなか離れない由弦に、
「由弦、苦しい。由弦?誰が見てるか分からないでしょ?」
珉珠が優しく問いかけたあと、由弦は珉珠の頬にキスをして手を離した。
「分かった。それじゃB.A.Bに戻るよ」
「うん。また連絡するわ」
「うん」
由弦は戻っていった。
そして制作チームと祝杯を挙げた由弦。