キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~
先生は冷蔵庫を開けるとビールとチーズを…

尋ちゃんに至っては

いつの間に買ったのかチョコアイスを食べてるの…

もぅ~仕方ないなぁ~

でも、結婚したら……

ご飯を作る横で先生がお風呂あがりのビールを飲んでて

側で子供たちがおおはしゃぎしてる………

なんて事もあるんだよね??

………なんだか楽しそう!!

「先生~。今から酔っぱらっちゃあダメだよ。」

「でもね、おくさん。
後ちょっとしたら、怖~い鬼さんが四人も来ちゃうんだよぅ!
少しくらい飲んどかないと!」って

まぁ~そう言われると………

唯には優しい四人だけど…先生には容赦無いもんね!

つまみ食いの多い二人だけど…

それでも、卵を剥いたり…

カツの衣を付けたりとお手伝いもしてくれて。

お皿に盛り付ける頃に

ピンポーン!って

来客を知らせるチャイムが鳴った。

「あっ、先生~来ちゃった!お迎えお願い。
尋ちゃん、そこ片付けてスリッパ出して。」

バタバタしてる唯を横目に

「唯ちゃんママみた~い!」ってからかいながら

の~んびり行く先生。

もぅ~!

先生の奥さんは嬉しいけど

『ママ』は嬉しくないですよぅ~だ。

「こんにちはー」

「お邪魔しま~す。」

「わぁ!キレイ。」

「広い~」

四人の賑やかな声が、キッチンまで届く。

「あぁ!!尋ちゃんだぁ~」

「初めまして~」

「会いたかったぁ!」

尋ちゃんとも仲良くなれそうで、安心してたら

「あれっ?うちの唯ちゃんは??」

「オレのだし!」

「まだ私達の!!」

なんて相変わらずな会話が聞こえた。

料理を運びながら、リビングに行くと。

「あぁ~!唯ちゃ~ん。淋しかったよ~」

「先生に独り占めされてたからねぇ~。
何もされてない??」

「狼と一緒で、怖かったよねぇ~。ヨシヨシ」

「エプロン可愛い!新婚さんみたい!」と

唯を囲んでおおはしゃぎ。

先生はいつものように、そんな五人を優しく見守ってくれてた。
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