キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~
「………で!……一緒に寝たの??」

「うっそ~」

「もっとゆっくり楽しみたかったのにぃ~」

「楽しみがぁ~!!」

って…唯達をムシして……盛り上がる。

「ちょっ!違う!!違うよ………
何もないよ!!!!
キスだってしてないもん。
………一緒に寝たけど……何もないから!!!」

一生懸命訴える唯をムシして

四人はジィーっと、先生を見てる。

………………………………。

…………………………………………………。

「本当です。何もしてません!
今日四人が来るのが分かってて、するわけないでしょう!!
………それに
どんなにおバカさんって笑われても
唯ちゃんが嫌がることは……しません!
キスだってまだなのに…………。」

「はぁ~っ。良かったぁ~」

「まだまだお楽しみは取っておかないと。」

「大事にしてくれないとねぇ~。」

安心する四人を横目に、一人不満そうな尋ちゃん。

「マジ??………先生って………男??
せっかくチャンスをあげたのに……。何やってんだか!!」って…

困った顔の唯と先生。

「アハハ。尋ちゃんおもしろ~い!!」

「ホントに唯ちゃんの妹??」

「もしかして、もう経験済み??」

「もっちろ~ん!!
だって大学卒業したら結婚するんだもん!」

「ええっ~!どんな人?!」

「唯ちゃんも会ったことある??」

「うん、あるよ。先生も会ってる。
だって四人でプールに行ったもん!」

えっ!………

再び固まる先生と唯。

「ウッソ!!」

「聞いてな~い!!」

ブーブー文句を言う四人に、ケラケラ笑う尋ちゃん。

リビングは大騒ぎ!!

更なる爆弾を落とす尋ちゃんは

「あっ、それと…キスしてないって言うのはウソだよ!
だって~朝キッチンでしてたもん!!」って…

「ええっ~!!!!どうゆうこと!!」

「ウソつき!!」

「あっ……いや……ほっぺだから………………。
…………あの………………………ごめんなさい……………。」

だんだん声に勢いが無くなっていく先生。

可哀想な先生を助けたのは……

以外にも、今日一番問題児の尋ちゃん。

「ねぇ~。それより!!
もうちょっとしたら、尋の彼氏が来て
先生とお姉ちゃんと四人でご飯食べるんだけど
一緒にどうかなぁ~??
先生が『良い』って言ったら、尋は多い方が嬉しいんだけどなぁ。」

「えっ!ウッソ。」

「彼氏が来るの!!会いたい~」

「ねぇ~良いでしょう?先生!」

「ほっぺくらいオマケするからさぁ~」

もぅ~何がオマケだよう。

ほっぺくらいって…

『どうする?』って目で聞くと

『仕方ない』って諦めた先生の返事が返ってきた。

「夕ごはん………いっしょにどうぞ………。
ただし、家で食べるよ。
唯ちゃんの負担になると困るから……ピザ頼もう。」

先生の優しさは嬉しいけど…

朝がトーストで、お昼がサンドイッチ……

夜までピザって……

唯でも食べたくないよ?
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