キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~
「唯ちゃ~ん。……ゆ~い。…………唯。
相変わらず起きませんねぇ~。
おぉ~い。起きないとキスしちゃうぞぉ~」

優しい手に撫でられて……気持ちいい。

もうちょっと甘えたい唯はまだ……目覚めないよ~。

半分覚醒した唯の瞼は…少しピクピクしてて

「こ~らっ」って笑いながら、ほっぺにチュッ。

クスクスッ……ふふふっ………。

幸せな目覚めに笑みがこぼれる。

「眠り姫様、リビングは大変ですよ~。
和君を悪い魔女達から助けてあげて下さ~い。」

「…………和也……さん??………わる……い……悪い魔女?!
…………………悪い魔女!!!」

ガバッと起きた唯に

「おはよう!みんな揃ってるよ。」って…

あぁ~またやっちゃった。

「和君が困ってるからちょっと行ってきま~す。」って

もう一度チュッとして、出ていった先生。

もうちょっと早く起こしてよう~

ソファーに座って飲み始めた二人の為に

先生の大好きな唐揚げを、少しだけ先に持って行くことにした。

「唯ちゃんおはよう。」

「うん!寝が足りたみたいだね。」

「ヨシヨシ。」

みんなの甘い対応に苦笑しながら先生の所に行って

「和也さん、いらっしゃい。」って挨拶しながら

先生の前に唐揚げを置く。

…………と

「ありがとう。奥さんだね。」って先生。

唯の気持ち……伝わった??

嬉しくてニッコリ笑うと

「やっぱり姉妹だね。尋と一緒。」って和也さん。

…………………??………。

訳の分からない唯と先生に

「尋もオレが喜ぶ顔を見て、嬉しそうに笑うから。
唯さん、先生が唐揚げを喜んだのを見て嬉しくなったでしょう?
もしかして、先生って…唐揚げ好き??」

「うん!リクエストした。」

「だから先に持って来てくれたんだぁ~」

「愛されてるでしょう~」

「いやいや……オレだって~。
尋もああ見えて、結構純粋なんですよ~
照れて強がったり、ワガママに見せてますけど。」

「唯ちゃんはホントに純粋だからね!」

「いや~……………」

酔って、一段と甘い二人はほっといて……

ご飯の続きに戻っていたら
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