キンダーガーテン 二   ~優しい居場所に~
ピンポーン!!って……

あれっ??誰だろう?

先生を見ると"お願い"って顔をしたから

出ることに。

「は~い。」

慌ててドアを開けると

「唯ちゃん、こんばんは。」ってお兄さん。

「えっ…あっ……。
ちょっと待ってて下さい。」って先生を呼びに行こうとしたら

玄関にある沢山の靴に

「お客さん?」って…

「あっ…はい。……あの……すみません。
私の妹と友達が来てて………。」

「唯ちゃんのお友達って…幼稚園の先生達の事?」

「はい。…後、妹と妹の彼氏が……」

「楽しそうだねぇ。
だったら上がらせてもらおう!
女の子いっぱいかぁ~。良いねぇ~
唯ちゃんがいたらラッキー!って来たのに
それ以上にラッキーだったねぇ~!」

とってもご機嫌なお兄さんは、靴を脱いでスタスタ。

あっ…スリッパ。

慌てて追いかけると、リビングから

『キャー!!』という歓声が…

お兄さん、格好いいからなぁ~

お兄さんと入れ替わりに、先生が出てきて

「はぁ~っ………。
何で今日はこんなに客が来るかなぁ~
二人になれない……。」ってぼやいてた。

でも、ホントにびっくり!!

「兄貴は直ぐに帰すから……ごめんね。」

「ダメですよ。一緒に食べてもらいましょう。
冷蔵庫を見て、もう少し何か作りますね。」

「でも~」

「ねっ!」って笑ったら

「…………ごめんね。…………」って………

全然謝ることじゃないのになぁ~
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