I didn’t know what true love was until I met you.
あのあと結局、適当な言い訳をしてゆずと別れた。
…ごめんね、ゆず。
本当の事言えなくて、
言える、、勇気がなくて。
「翠〜!」
翠がいるはずのクラスに呼びかける。
「さっちゃん!!」
遠くを見渡していた私を、突然の衝撃が襲った。
まさかの不意打ち翠ジャンプハグ。
「す、翠お迎え来た、よぉ〜」
なんとかこらえてコケなかった私を褒めて欲しい。
「うん!今日もありがと!」
ニコッ!!と最強の天使スマイルで翠が言う。
私も負けじとどういたしまして、と満面の笑みで返そうとしたのを遮ったのは
「騒がしいですね、ほんと」
この保育園の園長の冷徹な声だった。
私は慌てて翠を下ろし
「こんにちは」
と、挨拶をした。
「こんにちは、」
園長はそれだけ言うとスタスタと歩いていってしまった。
私はこの保育園が好きにはなれない。
園長がまず、会うと嫌味しか言わないし人の嫌なところしか見ない人なのだ。
その園長に毒された職員もなかなかのものだった。
本当はこんな保育園いれたくないけど、
現代の日本は保育園、幼稚園がとても足りていない。
空いているところがここしかなかったのだ。
まあ、さすが余り物だけあって最悪な保育園ってわけだ。