I didn’t know what true love was until I met you.
慌ててリビングに向かい
「おかえりなさい」
と、声をかけた。
私の父は、母の私に対する暴力を知らない。
もしこのことが父にバレたら、きっと母に殺されてしまう。
何としてでも隠し通さないといけない。
母もバレたくないのか、見えないところを狙ってくる。
…まあ今日は珍しくビンタをされたけど。
私は、いつもどうり父に夜食をだした。
「…母さんは、また仕事か?」
そう、父の中では母はパチンコではなく仕事に行っていることになっている。
友達の居酒屋さんを手伝っている、と。
「そうみたい。」
昔から子供のことを第一に考えてくれる父が唯一の私の昔からの心の支えだった。
…でも母について父は何も知らないのがとても悔しくて辛い。
まあそんな事考えって意味無いんだし、
「ちょっと散歩してくるね、」
父にそう言って私は家を飛び出した。