君の隣で眠りたいーー
「着いたぞ、降りろ」


ただ、やり場のない気持ちがあって倉庫に着いたと同時にそう、叫んでいた。


倉庫の外に見知った後ろ姿を見た。


「廉…………」



「ッッ!!」


廉の姿を見た美心は、声にならない声を出し青の背に隠れた。


傷ついた顔の廉が、倉庫へ入ってく。


気まずさが、一瞬漂う中ーー


「行こう!

大丈夫だよ、美心」


青が、美心の手を握った。


染まる赤。
見つめる美心の表情は、いつもと何か違う。


何かが違うんだーーー。


< 123 / 240 >

この作品をシェア

pagetop