君の隣で眠りたいーー
やだ、なんでーーーー?



「ねえ、美心ちゃん。


俺ずっと美心ちゃんが、好きだったんだ。


はあはあ、はあはあ、ねえ、俺のになってよ」




「やだ、来ないで‼



近づかないで‼」




校舎の壁に、追い詰められ…………男は、ニヤリ、と笑う。





腕を壁に押し当てられ、苦痛に顔を歪ます美心に。



男の舌が、首を舐めた。



「やっ!!!!


やめて!!!」



俺が駆けつけた時…………男は、美心ちゃんに乱暴していた。



乱暴…………?





もし、あれが俺なら美心ちゃんは今見たいに嫌がる?




美心ちゃんは、ベタベタ触る女達とは違う。


俺達を初めて見た時、猫なで声なんてあげていない。


むしろ、知らない様だった。



「美心!!!!



おい、美心に触るなよ‼」 



俺が考えている間に、青は美心ちゃんに近づくと乱暴している男を離す。



背に、美心ちゃんを庇う青を見て思う。



普段クールな奴が、額に汗を滲ませながら守ってる。



美心ちゃんを見ると、綺麗な瞳から流れる涙。



それが不意に俺を見た。



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