君の隣で眠りたいーー

君の傷に触れてーー

「雷くん、痛いよね。ごめんね」



美心が、泣きそうに見上げる。

「こんなんかすっただけだ。
つば付けときゃ治る」



「ダメだよ!!こっち来て」


公園の水のみ場に連れてこられ、ハンカチを水で濡らすと、俺の手に軽く添える。


ひんやり、としていて気持ちがいい。



「痛いの痛いのとんでいけ~、ってすれば治るよ、雷だから」


ジト目の廉が、雷を睨む。


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