不倫
「・・・フフッ。
小西さん、確かに理想がお高いですね。」
ミカが口に手を当てて微笑した。
・・・よし、ナイスだ小西。
「やっと笑った。」
「え・・。」
「奥様の笑顔が見られて良かったです。
決して簡単な事では無いけど、
お腹の子の為にも、1日でも早くまた前を向ける事を願ってます。
私達警察は、犯人を逮捕したから終わりではなくて、
ご遺族の方にはいつまでも寄り添っていきますからね。」
「・・・・ありがとうございます。」
「ではそろそろ署に戻ります。
良かったら送っていきましょうか?」
「いえ・・私はもう少し散歩してから帰ります。」
「分かりました。暑い日が続くので体調にはお気を付けて下さいね。」
「はい。真田さんも。」
「私は暑さには強いんだけど、
どうも紫外線が気になって。
あ、ANESSAが今年新発売した日焼け止め、かなりオススメですよ。
奥様は何使ってます?」
「真田さんって女子力高いんですね・・。
私は特に何も使ってません・・。」
「機会があったらぜひ使ってみて下さい。」
ミカに挨拶をして、小西と車が停めてあるパーキングへと向かった。