不倫
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「まったく真田さん。
事前に打ち合わせしてくださいよ。」
帰りの車中でさっそく小西に小言をぶつけられる。
「あれだよ。
リアリティを出したかったんだよ。」
「あれでミカを油断させておく作戦ですね。
“もう僕達はあなたの事を全く疑ってませんよ”
っていうアピールであんなクサイ台詞も言っちゃって。」
「もう1つ収穫があった。」
「・・なんですか?」
信号で止まったタイミングで、
運転席の小西がこちらに顔を向けてくる。
「ミカは、“谷口とは面識がなかった”ってはっきり答えた。
もしそこが崩れれば、あの子が事件に関わっていることはまず間違いない。
1度ならず2度までも嘘をつくような人間、俺は信用しないからな。」
「確かに・・・。
じゃあ今度は谷口とミカの接点がどこかになかったか調べましょう!」
「そうだな。もう早苗が先行して動いてくれてるから俺達も合流しよう。」
信号が青に変わり、再び署に向かって小西がアクセルを踏み込んだ。
第4話 完