人色-hitoiro-
奏「木崎さんと一緒に
帰って行く所を見たから。
戻ってくるかもしれないと
思って言えなかったけど
もう来ないと思う。」
気付けば、京夜を待ち始めてから
2時間が経っていた。
伊織「もしかして‥ずっと
待っててくれたの?」
奏「1人にする訳には
いかないでしょ。」
阿久津くんが待っていた人は私だった。
本当にバカだな、私。
誘われた事が嬉しくて浮かれて
ずっと待ち続けるなんて。
なんだか、ひどく滑稽だった。