人色-hitoiro-

楓は諦めたような笑み浮かべた。

その顔をきっと俺はずっと
忘れる事は出来ない。

これ以上、楓の姿を見たくない。
もう二度と。俺のいない世界へと
楓を連れていってやりたい。
そう思った。分かってる。

楓を傷付けているのは俺なんだ。

伊織「傷付くよ!」

後ろから聞こえる声は
間違いなく伊織ちゃんのものだった。

奏「え?」

伊織「阿久津くん、おはよう。」

奏「おはよう。」
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