人色-hitoiro-
こんな妄想の世界を
真面目に語っている
自分は本当に滑稽だと思う。
それでも、涼介は
うんうんと相槌を打ってくれた。
京夜「だから、今ここにいる
俺はその世界の影なんだと思う。」
涼介「影?」
京夜「向こうで幸せな日々を過ごす
影武者みたいなもんなんだ。
こっちが現実であっちが夢なのか
そんな事は分からない。
と言うよりもそんな事に
大した意味はない。
俺は自分の事に一番興味がない。」
涼介「だから、お前は
今の自分で満足なのか?」