人色-hitoiro-
奏「伊織ちゃんの事なら
何でも知ってる。」
伊織「何それ。」
伊織ちゃんは少しだけ笑った。
伊織「中学まで、私
学校のエースだったんだよ。
でも、中学最後の試合の日
腕を骨折しちゃったの。」
奏「‥そう。」
伊織「お医者さんにバスケはもう
諦めろって言われてたんだけど
高校で京夜がバスケ部に入るって
聞いて、どうしてもそばにいたくて
無理して続けたらダメになっちゃった。
本当· · ·バカだよね。そんな風に
そばにいたって、結局
京夜は今、違う人と一緒にいるのに。」