人色-hitoiro-
奏「大丈夫。伊織ちゃんは打てるから。
怪我での故障ってさ70パーセントは
気持ちの面でダメになるんだ。
俺も数え切れないくらい怪我したよ。
でも、俺はバスケが好きだから
諦めなかった。要は、怪我に
負けない強さがあるかどうかだよ。」
伊織ちゃんは少しだけ
ボールを見つめると投げ返す。
伊織「‥ごめん。私には無理。」
奏「じゃあさ、俺のフリスローが
3本入ったら俺たち付き合おうか。」
伊織「‥え?」
伊織ちゃんの返事も聞かず
俺はシュートを打つ。
1本目、2本目‥ボールは見事に
リングに吸い込まれていく。
3本目‥俺はわざとシュートを外した。