人色-hitoiro-
だけど、最近の私は
京夜に対して言葉を
伝えられなくなってしまった。
それでも、嬉しいと思う。
その単純さは変わらない。
阿久津くんの言う通りだった。
諦めるなんて口だけだった。
こんな些細な事で
嬉しいと思ってしまうんだから。
伊織「茜、ごめん!!
阿久津くんの所へ行ってくる。」
茜「え、伊織‥‥!」
校内を探し回って
阿久津くんの姿を見つけた私は
深々と頭を下げた。
伊織「阿久津くん、ごめん。
私やっぱり諦められない!」
奏「だから、そう言ってるじゃん。」