人色-hitoiro-
奏「もういいじゃん。
俺の所においでよ。」
阿久津くんは温かい手で
私を抱きしめた。
伊織「伝えたの。ちゃんと。
京夜にありったけの想いを伝えた。
だけど、京夜の中に私は
これっぽっちもいなかった。
阿久津くんの言う通り。
想い続けたって何の意味もなかったよ。
でも、だからこそ阿久津くんと
付き合う事なんて出来ない。
京夜を好きなまま阿久津くんと
一緒にいる事なんて出来ない。」
奏「知ってる。伊織ちゃんが
そうゆう人じゃない事は
俺が一番よく知ってる。
でも、何が違うの?」