人色-hitoiro-
伊織「当然だよ。」
奏「でもね、俺はコートの中で
戦う伊織ちゃんがシュートを
決められなかった時
フォローする事くらい出来るよ。」
阿久津くんの言葉がその
力強い瞳が私の背中を押す。
もう二度と打てないと思っていた。
目を閉じるとあの日の感覚が蘇る。
でも、私が放ったボールは
リングに嫌われ地面へと落ちて行く。
落ちかけたボールをすくい上げ
阿久津くんは見事な
ダンクシュートを決めた。
奏「何のために俺が
ゴール下にいると思ってるの?
俺はいつだって伊織ちゃんの
打ったボールは決めるよ。」