人色-hitoiro-

そう言うと阿久津くんは
私の腕を引っ張り
慣れた道を進むみたいに
迷う事なく突き進む。

伊織「阿久津くん。
どこへ行くの?」

奏「俺たちってさいつも
何かに縛られてると思わない?
時間やお金、勉強、恋愛、バイト
友人、恋人、家族· · ·。
がんじがらめだ。」

私の質問には答えずに
阿久津くんは
全く別の事を言い始める。
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