人色-hitoiro-

茜は力強く私の腕をもう一度
引っ張りイスに座らせる。

茜「あの子も災難だね。
あんなのに目つけられて。」

伊織「茜、知り合いなの?」

茜「同じ文芸部の木崎さん。
凄く大人しい子だから
あんまり話した事はないけどね。」

大人しいってか地味すぎでしょ。
この平成の時代にあんな
絵に描いたような昭和な人間
存在してるんだ。

て、ダメだダメだ。
ブラック伊織が顔を覗かせてる。
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