人色-hitoiro-

京夜「違うよ。
伊織を染めているのは俺なんだ。
だから、俺は俺が嫌いだった。」

聞きたい事が聞けると思った。

俺が思うよりずっと
九条くんは自分の事を
知っているのかもしれない。

奏「自覚してたんだ。
それなら俺が九条くんに
言う事は、何もないよ。
でも、やっぱり分からない。
知っているのに何故
大切なものを手放したの?」

京夜「手放した訳じゃない。
俺が真っ黒になっただけさ。」
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