人色-hitoiro-


うんざりした。
どうして、相手がこの人なんだって。

鏡みたいで嫌になる。

奏「冗談言わないでよ。
一緒にされるのは心外だ。」

京夜「うん、だな。
じゃあ、俺行くから。」

小さくなる九条くんの背中が
本当に凛々しくて俺は
堪らず頭を抱えた。

分かったんだ。
もしも九条くんが大切な
何かに気付いた時
俺は九条くんにそれを
譲ってしまうって。
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