人色-hitoiro-

奏「俺の話、ちゃんと聞いてた?」

伊織「聞いてたよ。
でも、そう思っちゃったから
仕方ないよ。」

奏「実は俺は悲観主義者だった。
ポジティブをどこかへ落としてきて
ネガティブになって、いつの間にか
くだらないと思うようになった。
世の中に起きる全ての事がくだらなかった。
俺には幸せが分からない。」

伊織「ねぇ、阿久津くん。」

この後に続く言葉は知ってる。
きっと求めてない慰めが返ってくる。
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