人色-hitoiro-

楓「随分、酷な事言うのね。」

奏「楓は大切な人だよ。
恋愛感情はなくたってここまで
俺が俺らしく生きてこれたのは
楓のおかげだから。
楓には幸せになってほしい。」

楓「· · ·。」

奏「その人は多分
伊織ちゃんの事が好きなんだ。
でも、その自覚さえない。
近くでずっと別の人を想う
伊織ちゃんの姿を見てきたから
自分で気付く前に気持ちを封印した。
彼を見ててそう思った。
だから、寄り添う人を見つけてあげたい。
今の楓にも必要なんじゃない?」

楓「それ、奏の言うセリフじゃないよ。」
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