人色-hitoiro-
涼介「え?」
奏「ごめん。正直に言うよ。
俺の元セフレに会ってみない?」
涼介「それはなかなか
勇気のいる話だな。」
奏「有り得ないなって
自分でもそう思う。
元セフレを自分の友達に
紹介するなんて有り得ない。
でも、幸せになってほしいんだ。
その子にも加々美くんにも
俺は幸せになってほしい!
だから、どうかな?」
加々美くんは
ジュースのプルトップを開け
それを一気に飲み干した。
いつから俺はこんな人間に
なったんだろうか。
他人の幸せにずっと興味なんて
なかったのに、自分が幸せに
なった途端、周りの人たちにも
幸せになって欲しいと
思ってしまうようになった。