人色-hitoiro-
九条くんの体をバンバン叩いていた
伊織は手を止めると
バイクに跨る木崎さんを見つめる。
伊織「‥‥京夜‥どういう事‥?」
京夜「え?ああ。
木崎と付き合う事にした。」
伊織「ちょっと待ってよ。
そんな冗談‥‥」
京夜「冗談じゃないよ。
木崎を送って行った日に
俺たち付き合う事にしたんだ。」
九条くんは伊織の膝の
砂を払うとバイクに向かって歩き
木崎さんをひょいっと降ろした。