人色-hitoiro-
奏「違うよ。俺は想い続けていなかった。
あの人が結婚してる時点で諦めてた。
どうせ叶わない恋。そう思ってたから。
残酷でも平気だったんだよ。
俺が一番許せなかったのは
逃げ道にさえ選んで貰えなかった事だよ。」
伊織「どうゆう意味?」
奏「あの人が、うちの親父と
結婚した理由だよ。
俺がそんな事を言ったせいで
あの人が俺を呼び出す事は
なくなった。寂しさを埋める相手が
俺ではなくなってしまったんだよ。」
伊織「違うよ!きっと。
彼女も阿久津くんの事を愛してたから
利用出来なくなってしまったんだよ。」