人色-hitoiro-

~涼介side~


まるで映画のワンシーンを
見ているみたいだった。
思い合っているのに想いが
通じ合わないのはきっと
誰のせいでもない。

俺たちには大切にしたいものが
多すぎるんだ。

俺たちが言い争っていると
ガレージの前を京夜が通り過ぎる。

ようやく会えたその人に
俺は一言謝りたくて
堪らず声をかけた。
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